現状

掲載日:2024.01.16


前回のコラムを、1月2日午前中に、
能登半島地震の被害状況が不明確な時点で書きました。

2週間経った今、地震で被災した方たちの現状に胸を痛めています。

そして地震の翌日に、JAL機と海上保安庁機の衝突事故が起きました。
能登半島地震のショックも大きいまま、
テレビ画面で燃え盛るJAL機を見た時の衝撃は大きかったです。

すでに多くの人にとっては過去のことになっているかもしれませんが
私にとってはJAL機と海上保安庁機の衝突事故は
いまだに気持ちを重くしている出来事です。

私は若い頃に、海上保安庁の人たちと親しくさせていただいていました。
千歳空港には、第一管区海上保安本部千歳航空基地がありました。
今もあると思います。

船に乗る海上保安官ではなく、
飛行機で海難救助に当たる海上保安官たちが私の青春時代と共にいました。

一緒にスキーに行ったり、テニスをしたり、
まさに私の青春時代を共にしたのが海上保安官たちでした。
そして少なくとも私にとって彼らは、どの人もみんな良い人でした。

当然ながらあの頃の海保の人たちはみなさん引退していると思いますが、
それでも何年たっても私にとって海保の飛行機に乗っている人たちは
「大切な人たち」のイメージなのです。

その「大切な人たち」が亡くなったこと、
一人生き残り辛い思いをしているであろう機長のこと、
それらを思うと胸が痛みます。

その上、今回の事故では当然管制官も関わっているわけで、
原因究明に必要なこととは言え、
関わった管制官も辛い思いをしていることと思います。

私の青春時代には親しくしていた管制官も数人いましたので、
今回の件で私は管制官の気持ちにも思いをはせてしまいます。

そのような訳で、この年始に起きた2つの辛い出来事、
地震の被災者への思いと、
飛行機事故の関係者への思い、
これらで私はかなり辛い気持ちで過ごしています。

それでも、私がいくら暗い気持ちでいたとしても何の役にも立ちませんから、
気分転換をして前向きになろうと思うのですが、
こんな時に気分転換に一番有効なことができません。

実は2か月ほど前に肋骨にヒビが入りました。
1か月ほど安静にしていてほぼ治りかけた時に、
慎重に動いたつもりでしたが、またパリンといってしまいました。

またゼロからやり直しでコルセット生活です。
それでも入院しないだけマシと思って生活しています。

家の中で慎重に動いていますが、
最低限の家事はしなければなりません。
「猫たちが手伝ってくれたらな~」と少し恨めしく思います。

椅子に座って正しい姿勢でいる限りは痛みはありません。
セッションには全く問題がないことはありがたいです。

動くこともままならず椅子に座っているだけなので、
この際だから「本を読もう」と決めました。

新年に起きた2つの出来事のように罪のない人たちが辛いめに遭うこと、
詐欺集団のトップや政治家は悪いことをしても捕まらずにいられること、
そのようなことを思うにつけ「この社会の不条理」を感じます。

世界で起きている争いから「宗教とは」「民族とは」「人間とは」という問いを持ち、
何冊か本を読み思索を深めています。

本当は気分転換にテニスができれば、
私の気持ちはもっと前向きになるし良いエネルギーでいられると思います。

しかし、簡単に気分転換ができないからこそ、
「深いテーマと向き合う時間を持てた」とも言えるでしょう。

できないことを残念がっているよりは
このような時間を与えられたことに感謝をして過ごそうと思っています。

個人的には、その他にも「切り替わりの時期」と感じることが起きています。

その渦中にある今は少ししんどいですが、
今年の最初にしっかりとデトックスができて、
大事なことに気づいていけるといいと思っています。

そして、嫌なことや辛いことはこれで打ち止めとなり、
私個人も社会も、あとは良いことがたくさん起こる2024年であるといいなと願います。