ディスチャージ

掲載日:2021.06.08


そろそろ別の話題にしたいと思っていたのですが、
私のトラウマに関して想定外のことが起きたので、
みなさんにシェアしてみたいと思います。

前回、デモセッションを受けて、20年前のトラウマの影響(左半身の痛みとこわばり)が
15年ぶりに再発したということを書きました。

その後も痛みとこわばりは頻発して、メンタル的には何の問題も無いのですが
身体はけっこうしんどいので、本気でセッションを受けようと思っていました。

そんな頃に、今回のデモセッションをしてくれたブラジルの講師からメールが届きました。
私のその後を心配してのものでした。

講師が直接個人的に連絡をくれるなんてことはまずない、
あったとしても非常にまれなことだと思います。

私が「左半身の痛みとこわばりは続いている」と伝えると、
「セッションをしましょう」という申し出がありました。

私の方で通訳者を探し通訳料を負担するなら、
講師は無料でセッションをしてくれるというのです。

これも、世界的に活躍する講師が個人的にセッションをしてくれる、
しかも無料でしてくれるなんて、たぶんほとんど無いことだと思います。

私はその申し出を感謝と共に受け入れることにしました。

「平日の午前7時から」という条件で引き受けてくれる通訳者を探しお願いしました。

私自身がセッションを受けてグダグダになる可能性があるので、
クライアントさんの予約が入っていない日を選び、
講師と通訳者もOKの日程を決めるところまででけっこう大変でした。

そして当日の午前7時、ブラジルとオンラインで繋がりながらのセッションが始まりました。
講師はとても丁寧に私の体の状態と向き合ってくれました。
とても繊細に身体の状態に触れていきます。

「え、こんな少し?」と私が思うほど、小さく小さく触れていきます。

私がクライアントさんとセッションをする時にも、
あまりインパクトが強すぎないように「少しずつ」行うようにしていますが、
それよりもずっと繊細に行われました。

今回のトレーニングの中で耳にタコができるほど言われたことが「ほんの少しずつ」です。
やりすぎはクライアントさんに更に大きなダメージを与えることになりかねないからです。

私の受けたセッションでもこの「ほんの少しずつ」が実践されました。
「少しずつ」って、こんなに「少しずつ」なんだ、と改めて実感しました。

それと同時に、よくクライアントさんから「もっと一気にやってほしい」と言われることがありますが、
「その気持ちもわかるな~」と思いました。

そのくらい講師の関わりは「ほんの少しずつ」でした。

そして私の身体はかなり「ガンコ」なようで、
「痛みとこわばり」は1時間のセッションで「ほんの少し」しかほどけませんでした。

「今日はこの辺にしておきましょう」と講師に言われ、
私の中では「これだけ?」と少し物足りなさを感じました。

「私のクライアントさんもこんな気持ちになるんだな」なんて思いながら、
「クライアント体験ができただけでもよかったよね」と自分に言い聞かせました。

講師からは、引き続き資格者からセッションを受けることを勧められました。
そして、日常でできる簡単なエクササイズも提案されました。

講師と通訳にお礼を伝え、セッションは終了しました。
そして、何となく「もやっ」としたままその後は雑用をしながら昼間の時間を過ごしました。

その夜、私は夢を見ました。

内容はよく覚えていませんが、恐ろしい罠が次々と仕掛けられる中を逃げている夢です。
「恐怖」と、その卑劣なやり方に対する「怒り」をとても強く感じていました。

大きな罠をやっと乗り越え、つかの間ホッとした時に、声が聞こえたような気がしました。
「これは夢だから、こんな恐ろしい夢の続きを見る必要はないんだよ」と。

「えっ!これは夢なの!?」
「よかった~。。。」

そう思った私は何とか目覚めようとしました。
夢か現(うつつ)か、まさに半覚醒の状態の時に、私の身体に異変が起きました。

左半身が熱を帯び、微かに震えているのを感じました。

はじめは「何が起きているのだろう」と戸惑いました。
そのうちに「これがディスチャージなんだ」と理解できました。

顕在意識では20年前の「恐怖」も「怒り」も具体的に感じることはできませんでしたが、
私の潜在意識は「夢」を使って存分に感じさせてくれたのです。

そして、その「感情」を存分に感じ取った時、
身体にたまっていた「負のエネルギー」が放出(ディスチャージ)されたのです。

自分の(人間の)潜在意識と身体の持つ「力=智慧」の素晴らしさに感動しました。

私はしばらくの間、左半身が熱く振動しながらディスチャージしていく感覚に浸っていました。

ディスチャージの知識があったから、起きていることを信頼してそこにいられました。
もしも知識がなかったら、その出来事を「恐ろしく」感じたかもしれません。

ここにこうして書いているのも、みなさんに
「ディスチャージ」のことを知っておいてもらいたかったからです。

心の奥深くにあった「感情」を十分に感じ、
身体に溜め込まれた「負のエネルギー」が放出された後、
私の左半身は驚くほど楽になっていました。

厳密に言うと、まだ少しは軽い痛みとこわばりは残っています。
あと少しの分は、これから誰か的確な人からセッションを受けようと思います。

私にダメージが起きないように十分に配慮された「ほんの少し」の関わりにほど良く刺激され、
私の潜在意識と身体は必要なことを自然に起こすことができたのだと今は理解できます。

私も普段のセッションで、クライアントさんには「ただおしゃべりをしているだけ」のように見えて
実はその人にとって大事なことをしていることがあります。

「セッションやってます」感はほとんどない中に、
一番大事なことを組み込んでいることがあります。

今回の講師のセッションは、私がしている何倍も繊細に配慮されたものでした。
「さすが世界で活躍する講師のセッションだったんだ」と
遅ればせながら、そのすごさに気づきました。

このような稀な体験を個人的にさせていただいたことに改めて感謝し、
この体験を、まだまだ未熟ではありますが、
私のクライアントさんたちに還元していけるように更に精進していこうと思います。