ショパンコンクール

掲載日:2021.10.12


今日は、私の最近のワクワクについての話題です。

ショパンコンクールの予選が始まっています。

私はピアノを弾くわけでもなく楽譜も読めませんが、コンサートに行くのは好きです。
テクニック的には何もわかりませんが、音楽を感じることは十分できます。
単にテクニックに走っているだけか、そこに感動があるかは、わかってしまいます。

そんな私が今、むちゃくちゃ興奮しているのが、ショパンコンクールの予選です。

「ショパンコンクールって何?」という人のために、簡単に説明しますね。
正式には「ショパン国際ピアノコンクール」と言って、世界三大コンクールの一つです。
ポーランド国立ショパン研究所が主催しています。

オリンピックは4年に一度ですが、このコンサートは5年に一度の開催です。
しかも年齢制限が16~30歳です。
若手ピアニストの登竜門となっていますが、年齢的に今回を逃すとチャンスがなくなる人もいます。

本当は2020年に予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で1年延期となり、
今年開催の運びとなりました。

7月に予備予選が行われ、それを通過した87名が第一次予選に出場しました。
1次予選、2次予選、3次予選と人数が絞られていき、
最後に残った10人で本選を競い合います。

そして嬉しいことに、そんな世界中の若き才能たちのピアノの競演を、
今年は家にいながらYouTubeで鑑賞できるのです。

会場で聴くことができれば最高でしょうが、そんなチャンスに恵まれる人はほんの一握りで、
多くの人たちはこれまでコンクールでの彼らの演奏を聴くことはできませんでした。
つまり「誰々が参加して、結果はこうでした」程度しか、一般人にはわかりませんでした。

それが今では、高画質高音質で会場の雰囲気までもが伝わってくる臨場感です。
異なった角度から演奏の様子を撮影してくれているので、
指使いはもちろん顔の表情までもしっかりと見ることができます。
これはピアノを習っている人にとっては垂涎ものでしょう。

人によっては指が震えている様子や、
弾いている本人の眼に汗が流れ入る様子、ピアノにほとばしる汗など、
臨場感たっぷりです。

会場にいたとしてもここまで鮮明に見ることはできないでしょう。
テクノロジー技術があってこその恩恵だと思います。

普段は日々刻々と進化していくテクノロジーにちょっと疲れも感じている私ですが、
今回ばかりはこの進化したテクノロジーに感謝の極みです。

不謹慎なことを言えば、演奏に没頭している真正面からの顔の表情は、
人によっては目も口も半開きで、そこだけ切り取るとマヌケな顔に見えます。
ところが、端正な顔立ちを崩さない人よりも、マヌケ顔になって演奏している人の方が
心が揺さぶられ感動する演奏が多いようにも感じられます。

「意識」を越えた状態、アスリートで言うところの「ゾーン」に入っているのでしょうね。

同列に扱っていいものかわかりませんが、
私のセッションでも、「言葉=意識」だけで行うカウンセリングよりも、
その下にある繊細な感覚に繋がっている時、
クライアントさんに想定外の変化が生まれることはよくあります。

「意識」の下にある「何か」につながった時、
その人にとっての「すごいこと」が起きることをよく感じます。

話を「ショパンコンクール」に戻します。
今、このコラムを書いている時点では、1次予選を通過した40名が2次予選に挑んでいます。

日本人も、先日私がコンサートに行けなかった反田恭平氏を始め8名が残っています。
まだ2次予選の途中ですが、反田恭平、牛田智治のお二人は、
ピアノがわからない私でも「すごい!」と感じるほど素晴らしい演奏です。

私にはへたに知識がないので、指使いや演奏技法にとらわれず、
純粋に一人一人の雰囲気や演奏を感じることができていると思います。

ひいきや国籍にこだわらず世界中の若き才能を純粋に堪能したいと思っています。

今のところの私の「推し」は、
「命が明るく救われていく」ような演奏と感じられる中国の青年と、
「どんな悲しみにも寄り添ってくれる」ように感じられるポーランドの青年です。
あくまで私個人が感じたままの受け止め方ですが、彼らが本選まで残ってほしいなと思っています。

この先も3次予選、本選と続きますが、とにかくレベルが高くて、
コンクールでありながら一人一人の才能を堪能できるコンサートのようです。
画面を通してですが、本当に感動します。

せっかくの素晴らしい演奏なので、私はスマホやパソコンではなく、
テレビ画面を通してその模様を堪能しています。

自分のペースとタイミングで毎晩寝る前のひと時、
素晴らしい演奏を聞かせていただけることに感謝です。
ぜいたくで幸せな時間を過ごしています。

「今回は誰が入賞するか」も興味はありますが、
今の私は一人一人のここまでの努力の結晶を堪能させてもらっていることに感謝です。
参加者全員が存分に能力を発揮しこれまでの努力が報われることを願っています。

みなさんも興味があれば、YouTube配信をご覧になってみてください。
「ショパンコンクール」で検索すると色々出てくると思います。
以下に日程を貼りつけておきますので、参考になさってください。

第18回ショパン国際ピアノコンクール 日程
オープニング・ガラコンサート 10/2(土)
1次予選 87名→40名 10/3(日)~10/7(木)
2次予選 40名→20名 10/9(土)~10/12(火)
3次予選 20名→10名 10/14(木)~10/16(土)
本選 10名 10/18(月)~10/20(水)
入賞者披露演奏会 10/21(木)~10/23(土)

私はピアノを弾く友人と「誰に感動したか」をやり取りしています。
ピアノが弾けても弾けなくても、感動する演奏はわかるものだなと改めて感じています。
そしてまた、当然ながら人によって好みの演奏は違うことも興味深いなと感じています。

もしよかったら、「あなたは誰の演奏が好きか」ただシンプルに感じてみませんか?