繊細な感情や感覚に気づいてみる
掲載日:2020.01.07
あけましておめでとうございます。
年末年始をあなたはどのような気持ちで過ごしましたか?
家族の形も変わりつつあり、社会の常識も変化している今、
あなたが年末年始に感じた気持ちはどんなだったでしょう?
気持ちに「こうでなければいけない」はありません。
あなたが感じていることが、あなたの正直な気持ちです。
「私はこんなふうに感じているんだな」と、ただそのままを感じてあげてほしいと思います。
それが自分に優しくするということだと思います。
さて、新年初回のコラムですが、昨年末の話をします。
年末はいつものように、ギリギリまでセッションの予約が入っていました。
28日、29日、30日、と、5人のクライアントさんたちとセッションをしていましたが、
不思議な現象(と言うと大げさですが)が起こりました。
それは、5人のうち4人のセッションが明るくて楽しいセッションになったということです。
多くのクライアントさんは、辛いことや苦しいこと、悩みなどがあって私とつながります。
ですから、最初はカウンセリングやセラピー的なセッションとなります。
その人の辛かったことや苦しいことを聴かせてもらいます。
その人のペースに合わせて無理をせずにセッションを重ねていくと、
自然な形で、傷が癒えたり自分の思い癖や考え方のパターンに気づいていきます。
傷が癒えることや自分がやっていることに気づくことによって、
人は自分にとって最適な方向に自然に変化していきます。
必要なことは「ムリに変えようとすること」ではなく、
「自分自身」と「自分に起きたこと」とに向き合うことだけ。
私のセッションはそれをサポートしていると言えます。
癒しと気づきによって自分にとって最適な方向に変化していくのは、人間にとって自然なことなのだと、
多くのセッションを通じて実感しています。
そしてそろそろ「この人のタイミングが来たな」と私が感じた頃に、
私は次のステージへとクライアントさんをいざないます。
それは言葉で明確にというよりは、自然な流れの中で一緒に行く感じです。
その人が本来持っているステキな部分にアクセスしていきます。
ご自身でも気づいていないステキな部分に触れていくと、
まず声が変わってきます。
イキイキとした張りのある声に変化していきます。
あとはその人が生きたい方向に一緒についていく感じです。
年末の4人の方のセッションは、自然な形でそんな時間になりました。
低くて重い声で苦しそうに話していた時間が長かったクライアントさんが、
深くて暗い水底から顔を出して息をし始めたような、
本来のその人の呼吸でその人の声を発し始めます。
「この人の命の輝きは本来こういうものなのだ」と私に教えてくれます。
私も、「私が本当にやりたいことは、このように命の輝きにつながることだ」と感じます。
多くのクライアントさんが、心の傷が癒えると「ありがとうございました」と
セッションを終了してしまいます。
それが当然というか普通なのだと思いますが、
私としては、「これからが本番なんだけれど…」と正直いつも残念に思います。
心の傷を癒し、必要のなくなった過去から抱えてきたものを手放したあとは、
それなりに「まあまあの人生」を生きていくことはできると思います。
それで多くの人は十分と感じるでしょう。
でも、欲張りの私としては、あと少し関わらせてもらいたい。
ご自分の「本来の命の輝き」を知ることは、一人ではなかなか難しいことです。
「本来の命の輝きにアクセスする」ことを一緒にしていくことによって、
「私とは本来こういう人間なんだ」と十分に感じることができます。
「まあまあだけど何となくスッキリしない人生」ではなく、
「これが自分の人生だ!」と感じる納得感と満足感のある人生を生きていくところまでを
サポートして送り出したいというのが、私の本当の願いです。
年末に、セッションをした4人のクライアントさんは、
はからずもそんなご自分の命の輝きの一端に触れて、
「自分にこんな面があったなんて!」とイキイキとした声を聴かせてくれました。
今年、その人たちがこれからどのような輝きを見せてくれるのか、
とても楽しみです。
このコラムを読んでくださっているみなさんは、どのような命の輝きを内包しているのでしょうね。
そこにアクセスする小さな入り口は、「好きなこと」「楽しいこと」「何となく惹かれること」などです。
「場所」や「色」「香り」など、アクセスポイントはたくさんあります。
クライアントさんの一人は、話を聴いていくうちに「水族館が好き」と気づきました。
「水族館」のどんなところが好きなの・・・などと聴いていくと、
他の人には無いその人のユニークさに触れていくことができます。
あなたもよかったら、「自分はどんなこと・場所・雰囲気…、etc.に惹かれるかな?」と
自分の繊細な感情や感覚にアンテナを立ててみてください。
意外なことに気づくかもしれませんよ。
あなたにも私にも、そして社会の多くの人にとって、今年が良い年になることを祈っています。