「バカな無責任上司」の下で
掲載日:2019.03.05
日が長くなってきて、積もった雪も目に見えて融けてきました。
冬のはじめに片づけをしていてみつけた数年前のお米を、
冬の間 カラスに「こじ」と「サチ」の子守りをしてもらうために庭に撒きました。
雪が積もるたびに、雪の上にお米を少しずつ撒きました。
二匹は、庭に古米を食べにくるカラスをベランダから嬉々として見つめ、
時に大騒ぎをし、カラスは十分に子守りの役目を果たしてくれました。
最近は、雪が融けて他でエサを手に入れられるようになったためか、
いつものカラスはあまり子守りに来てくれなくなりました。
また 冬の間、二匹は雪かきの時には外で手伝ってくれて、
「こじ」は玄関前で監視役、「サチ」は雪をかきわけ元気に偵察をしていました。
その癖がついてしまったのか、カラスが来なくて退屈なのか、
最近は「お外に出して!」とうるさいです。
誰か「子守りさん」来てくれないかしら?
基本的に猫はマイペースなのでそれほど手はかかりませんが、
それでも「ネコあるある」で、パソコンを打っていればキーボードに乗ってくるし、
テレビを見ていると私の席とテレビとのちょうど真ん中の位置に座り込み、
私はネコをよけるために体を曲げてテレビを見ることになります。
マイペースで生きている私ではありますが、
なぜかネコには私より優先権があります。
「ネコじゃなきゃ とてもキミとは暮らせない」という川柳がありましたが、
「まさに!」という感じです。
人だったら腹が立つことも、ネコなら「まったくもう~」で許せてしまいます。
でも、子育てはそうはいかないことが多いですね。
船戸結愛ちゃんに続き、栗原心愛さんが親に虐待されて亡くなり、
児童相談所への批判が巻き起こり、
国も児童相談所の児童福祉司を増員することを決定しています。
でもね、これもよく言われていることですが、人数も必要ですが、
「子どもの幸せを第一に考え、動ける」専門職をちゃんと配置してほしいと願います。
私のクライアントさんの中には、児童相談所の職員もいます。
虐待事件の後、児相への批判や監視の目が厳しくなり、
職員たちは過重な負担の上に、更に負担がのしかかっています。
中には休職が必要だろうと私が感じるほど追い込まれている人もいます。
でも、自分が休めばその分の負担が他の人にかかることがわかっているので、
休むに休めず頑張る気力も喪失する中で職務を追行している人たちがいます。
児相に限らず、私がここで問題にしたいのは、
有識者と言われる人たちも指摘していない
「やる気がない」「能力がない」「責任を取らない」上司のことです。
相談を受けていると、児相に限らずどこの職場にも、この「三無い」上司がいるものです。
そして、私のクライアントさんのような誠実な人たちが、
そんな上司からピント外れの指示を出され、叱咤され、過重に働かされ、
尻拭いをさせられています。
児相に限れば、職員の数を増やしたり、専門職を配置するという
システム整備ももちろん大事ですが、
私はここで、「働かない無責任上司」の弊害が大きいことを声を大にして言いたいです。
上からの評価ばかりを気にしているようなヒラメで
「やる気がない」「能力がない」「責任を取らない」上司の下で、
誠意と実力がある職員たちがどれほど疲弊させられているか、
日本全体でその弊害の大きさに気づくべきだと思います。
心ある職員たちを、バカで無責任な上司に潰させないでほしい。
能力がないなら、せめておかしなプライドからのピント外れの指示や、
自分を正当化するためだけの叱咤はやめてほしい。
そして、そのような人間を管理職に据え置かないでほしい。
そちらのシステムもしっかりと整えてもらいたいと切に願いますが、
システムを作る側に「バカな無責任野郎」が陣取っている限り、
この悪体制は続くのだろうと暗澹たる気持ちになります。
今 私ができることは、児相職員に限らず、
誠実に質の良い仕事をしていこうとする人たちが潰れないように、
自分を守りながら良い仕事が続けられるように支えることです。
「バカで無責任な上司」がのさばって、誠実な人たちが心を削り、
時に命を失うことが、やり切れません。
誠実で志のある人たちが報われる世の中になってほしいと切に願います。
そうでないと、この社会はますますおかしくなっていくと思います。
そして、今は自分に関係ないと思っている人たちにも、
やがてはその結果による人災が降りかかってくることになると思います。
そうならないために私たちにできることは、
起きていることに対して他人の意見に安易に乗っかるのではなく、
自分でしっかりと考えていくということ、
それ必要なことの一つなのではないかと思います。