「Skype終了のお知らせ」と「クライアントさんの変容」
掲載日:2025.03.11
まずは、私のセッションを受けている方たちへのお知らせとお願いです。
現在セッションで使用しているSkypeが5月でサービスを終了するそうです。
そこで、新たなツールとしてGoogle Meetを使用することにします。
(これまで無料でSkypeを提供してくれたMicrosoft社に感謝します。)
現在セッションを受けている方たちには口頭で説明することができますが、
継続セッションを終了して時々単発セッションを受けている方たちには
直接説明することができませんので
この場をお借りしてご案内させていただきます。
新たにセッション希望の場合には、メールでご連絡ください。
返信のメールでセッションに使うURLを送ります。
URLはお一人お一人その方専用のものになります。
「なんだか不安」という方は、遠慮なくご連絡ください。
メールでもう少し詳しくお伝えします。
4月いっぱいはSkypeも使用しますので、
セッションの時に口頭でも説明できます。
移行期には少し不安やご不便をおかけしますが、ご了承ください。
この情報を教えてくれたのは、1年ほど前にセッションを終了したNさんです。
Nさんは、IT企業に勤めて社長の右腕として活躍しています。
元祖ユーチューバーとしても活動していたとのことですが、
ITに限らず様々なことにマルチな才能を発揮している非常に優秀な方です。
しかも人柄も良い!
この才能豊かなNさんが、唯一できなかったことが母親の呪縛から抜け出すことでした。
「こんなに優秀な人がどうしてこんなことで苦しんでいるのだろう」と不思議に思うくらい、
彼女の「ずば抜けた才能」と「母親の呪縛に苦しんでいる姿」に大きなギャップがありました。
でもそれが「発達性トラウマ」の症状なのです。
自分の意志ではどうしようも抗えない症状。
「発達性トラウマ」とは、子ども時代の成長・発達の過程で、
虐待や不適切な養育などが長期にわたって繰り返されることによって被るトラウマです。
人間関係がうまくいかない、感情のコントロールができなくなる、
常に不安感がある、「自分が悪い」という自己否定感や
常に付きまとう希死念慮(死んでしまいたいという気持ち)など、
発達性トラウマには様々な生きづらさが伴います。
セッションを受ける前にはそのような生きづらさを抱えていたNさんですが、
今では「そんなふうだったかしら?」と昔の姿が思い出せないくらい
イキイキとして自分の人生を歩んでいます。
以下にご本人の許可を得て、先日送られてきた近況報告メールの一部を貼りつけます。
(ここから)
以前から、母に「玄関の前のスペースは私たちが車を止めるために空けておけ」と言われ、
貸すこともせず空けてあったのですが、5年で2回程度しかこなかったのと
(顔も合わせてませんが父が母を乗せてきて止めてはいました)、
近所にコインパーキングが増えたのもあってバカバカしくなり、
「そうだ!私も運転しちゃお!
免許取ってから運転していなくてペーパードライバー歴28年だけど車買っちゃお!」
と思って新車を買ってしまいました。
周囲の人には、ぶつけるから最初は中古にしろとか、無謀とか、
首都高はいくらなんでも無理だろと言われたんですが、
新車を買ってペーパードライバー教習に3回行き、首都高も自分で走ってきました。
( 後 略 )
もう誰もNさんを止められません(笑)。
今は娘さんや彼氏を乗せて運転を楽しんでいるようです。
文末に「今後も更に楽しく暮らせそうです」とありました。
セッションを受け始めの頃には「何が好きかもわからない」
「自分に膜が張っているような感じがする」
などと言っていたNさんが、
今はこんなふうに自分のやりたいことをしてイキイキと過ごしています。
「人っていつからでも変われるんだ」と
時々届くNさんからの近況報告で強く思います。
またNさんの他にも、クライアントさんで最近とても変化が大きい方たちもいます。
SさんとEさんです。
この二人はほぼ同じ時期にセッションを開始しました。
全くタイプが違う二人ですが、共通しているのが「重症度」でした。
セッションの初めの頃は、ほとんどのクライアントさんが「思考優位」で、
「感情」や「感覚」を尋ねても「考え」を答えることが多いです。
そのような中でもSさんとEさんは特に、「感情」「感覚」にアクセスが困難でした。
どこから攻めていいか、さすがの私も手こずった二人です。
(二人は私が内心焦っていたことには気づいていなかったと思いますが(笑))。
ところが、この二人が最近ものすごい変化を見せています。
感情や感覚に気づくことはもちろんもう上手になりましたが、
特に気づきのレベルの感度が格段に良くなっています。
普通の人以上に気づきのアンテナが磨かれている気がします。
私がホールドする安心安全な空間の中で、
繊細な気づきの感度が導いてくれる癒しの道をたどります。
静かに流れる涙と共に癒しが深まっていきます。
隠されていた傷が十分に癒されると、「本来のその人」が立ち現れてきます。
「遅咲き」の二人だったんだな~。
二人が自分を取り戻すプロセスに同席させてもらい、私は毎回感動します。
育つプロセスで奪われてしまった「自分のさまざま」を、
SさんEさんに限らず、こうしてセッションを通して少しずつ回復していけることは
セラピストとしてこの上ない喜びです。
「発達性トラウマ」について、次回のコラムで少し整理してお伝えしようと思います。
まだ日本でも十分に区分されていないトラウマについて、
みなさんにできるだけわかりやすくお伝えしたいと思っていますが、
うまくいくかどうか、次回までに悪戦苦闘してみます。
うまく伝われば、みなさんの気持ちの整理にもなるかと思いますので、
頑張ってみます。
最後に、Skypeサービス終了の情報を教えてくれてサポートをしてくれたNさんに、
この場をお借りして改めて感謝申し上げます。