自分の気持ちや要望を伝える
掲載日:2024.02.13
肋骨にヒビ状態は、9割程度回復しています。
本来であれば、とっくに回復しているはずなのですが、
これまでその9割回復時期に気を許して動いてしまい、
またヒビが入りコルセット状態になり、
更に1か月安静状態が続くという残念なことを
2回繰り返してきました。
いい加減そこから抜け出したいと、
この1か月はほぼ良くなってきていても忍の一字であまり負荷をかけずにいます。
日常的な家事は一応できていますが、
問題なのは除雪です。
さすがに除雪はできなくて、シルバー人材センターに依頼しています。
1時間単位で費用を払います。
初めて来た人は70代後半か80代のおじいさんで、
「こんなお年の人にできるかしら?」と思いましたが、
いざ始まってみると20~30センチの積雪をパワフルに処理していきます。
あっという間に車庫前と玄関前の2台分の駐車スペースがきれいに除雪されました。
1時間かからずに完了しました。
こんなにスピーディーに除雪完了なら1時間分の費用も納得でした。
その1週間後に、またまとまった雪が降ったので
またシルバーさんに依頼しました。
今度来た人は60代後半くらいの人でした。
始める前から初対面にもかかわらず愚痴からスタートし
なかなか作業を始めない人でした。
前回同様に、除雪してもらう範囲と雪を裏庭に運んでもらうように伝えて、
私は自分の用事をするために家の中に入りました。
除雪が終わったら確認する段取りになっています。
ところが、ベランダ越しに見えるその人の動きが気になります。
動きがスローなのです。
よく見てみると、ママさんダンプ(これ本州の人にわかりますかね?
一人で大量に雪を運べる道具です)に積む雪の量もかなり少ない。
元気な私が積む3分の1の量しか雪を積まずに運んでいます。
動きも、まるで趣味でもしているかのようにのんびりとしています。
「これで1時間で終わるの?」と疑問がわきます。
こうなると私はすっかり「姑」状態です。
「嫁」ならぬ「雪かきおじさん」の動向が気になって仕方がありません。
45分経って覗いてみると、案の定3分の1しかはかどっていません。
この調子だとあと2時間はかかりそうです。
こんな仕事の仕方に3時間分の除雪費用を払うなんてイヤだと思いました。
外に出て行って「あと10分で玄関前に一本道をつけて終了してください」と伝えました。
「え?玄関前を全部やるんじゃないの?」と言われましたが、
「1時間でけっこうです」と伝えて終了してもらいました。
不満そうなことをつぶやいていましたが、
3分でできることを言われた通り10分かけて
玄関前に細道をつけて終了しました。
基本的に、除雪に来る人は自分の除雪道具を持ってくることになっています。
しかし今回の人は持ってきていなくて私の除雪道具を使いました。
それさえも片付けず投げ出したまま帰ってしまいました。
除雪サービス利用初心者の私は思いました。
シルバー人材センターに電話をして除雪の依頼をすると
除雪受付担当者が誰をどの依頼者宅に派遣するかを決める。
この先も除雪サービスを利用する予定だけれど、
こんなにも当たりハズレがあるのなら、ハズレは引きたくない。
そこで私はシルバー人材センターの除雪受付担当者に電話をしました。
率直に、今回の人の働きぶりは前回来てくれた人の3分の1であったことを伝えました。
苦情というのではなく、事実を伝えました。
すると担当の人から「そうだったんですね」
「利用者さんから感想を伝えていただくことはほとんど無いので、ありがたいです」と言われました。
「確かに、初回浜田さんのお宅に行ってもらった○○さんは、
お年は召していますが依頼が多い方です」とのことでした。
そこで私は「来ていただく人を指名することは難しいかもしれませんが、
せめて今回の△△さんはうちには当てないでいただきたいです」と伝えました。
「○○さんは人気なので確約はできませんが、
△△さんは浜田さんのところからは外しますね」
とお返事をいただきました。
あんなに働かない△△さんが派遣されない確約をもらっただけで十分でした。
それにしても、多くの人はいい加減な仕事をされても何も言わないんだと少し驚きました。
お金を払ったのに粗悪な仕事でも何も言わないってこと?
私は、相手に受け入れられるか否かは別として、
少なくとも提供されたものが料金に見合っていないと感じたら伝えます。
もっとも、品物にしてもサービスにしても
連絡する手間と時間とエネルギーを考え、
何も言わず二度と使わないということはありますが。
(数年前ダスキンに依頼した浴室清掃がひどかったので、
その後「大幅値引き」の葉書が何度きても二度と使うつもりはありません。)
こんなことをつらつらと考えていたら、
7,8年前に入院していた時のことを思い出しました。
スティーブンス・ジョンソン症候群で大学病院に緊急入院した時のことです。
検査の過程で皮膚がんが見つかった時、
担当医は最初そのことを私に伝えませんでした。
教授さまの大回診の時に、その教授がぽろっと、
「見つけてもらって良かったですね」と言い、
担当医が「本人にはまだ…」と慌てていました。
そこで私はピンときて、あとで担当医に「私は癌なのですね」と確認しました。
それでもまだもごもご言っている担当医に私は、
「先生は医療のプロかもしれませんが、私は自分自身のプロです。
私に関する情報はしっかりと伝えていただきたいです。
治療方針も先生が一方的に決めるのではなく、一緒に考えさせてください」
と伝えました。
そう伝えた時に、担当医がしばし固まってしまったことが私には不思議でした。
その後も、病室に回診に来るたびに担当医に質問する私に、
同室の人たちが「お医者さんに質問するなんて」と驚いていました。
むしろ自分のことなのに医者にすべて丸投げしている人たちに、私は驚きました。
あれから10年も経っていませんが、今はきっと患者も医者の意識も変わっていますよね。
今の世の中、自己主張が強すぎて攻撃的になったりクレーマーになったり、
そんな負のエネルギーが充満している感じがしますが、
攻撃ではなく、ただ自分の感想や要望を穏やかに伝えることは
大事なことなのではないかと思っています。
それが適切にできない人たちが、
他人に攻撃的になるのではないかとそんなふうに感じています。
まずは、穏やかに感想や要望を伝えてみませんか。
昔は児童相談所や行政の窓口のいいかげんな仕事ぶりに怒りを感じて
(これは自分のことではなく、子どもや障がい者に対してのことです)
抗議をしていた私を知っている人は
皮肉っぽく笑っているか昔と変わらないなと思っているかもしれません。
とは言え、怒りを感じることは悪いことではなく、
ただその伝え方は怒りをそのままぶつけるのではなく
相手が受け取りやすいように伝える賢さは持っていたほうがいいでしょうね。
私も痛い思いを重ねて(苦笑)、学んできました。
みなさんは、できれば痛い思いをしないで、
そして負のエネルギーを振りまくことなく
事態を好転させられるように賢くなってくださいね。
ちなみに、その後の除雪サービスは、
△△さん以外の、○○さんをはじめとする
気持ちの良い仕事をするシルバーさんたちがきてくれています。